先月に続き、ハワード・マークス著”市場サイクルを極める”の書評をお届けする。
今回は、サイクル・ポジショニングについて紹介する。
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例によって、書籍からの引用箇所は・「」で囲み、→は個人的な気付きを記した。
<第十四章:サイクル・ポジショニング>
この章で引用したいセンテンスを前回の続きとして1つ紹介する。
・「すぐれた投資家のように、結果の確率分布をうまく非対称な形にするための良策の1つは、市場の趨勢を味方につけることである。結果をコントロールすることは絶対にできないが、市場の趨勢が好ましい方向に向かっているときに投資すれば、自分にとっての追い風がふく。
→サイクル・ポジショニングで意識すべきは一言で表すと市場の趨勢。
これが何かは、本書の第一章に出てくる6つの質問に自問自答すれば、有意義な判断を下すことができるという。
1) 今、サイクルの上昇期の入り口に近づいているのか、それとも終盤にあるのか
2) あるサイクルにおいて、しばらく上昇期が続いている場合、すでに危険な領域に到達してしまっているか
3) 投資家の行動を駆り立てているのは強欲か、それとも恐怖か
4) 投資家の姿勢は適度にリスク回避的か、それとも無謀なほどリスクに寛容か
5) サイクルに沿った流れの結果、相場は加熱しているか、冷え込んでいるか
6) これらの点から判断されるサイクル内での現在位置においては、防御性を重視すべきか、積極性を重視すべきか