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(書評) 市場サイクルを極める ハワード・マークス著 Part3

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一昨日に続き、ハワード・マークス著”市場サイクルを極める”の書評をお届けする。

今回は書籍で取り上げられたサイクルの内、景気サイクルに関する章を取り上げる。
ちなみに景気サイクル以外に登場するサイクルは、企業利益、信用、ディストレスト・デット、不動産があり、順を追って紹介する。

 

・前回の書評記事

www.investor-2018.com

・前々回の書評記事

www.investor-2018.com

 

また例によって、書籍からの引用箇所は・「」で囲み、→は個人的な気付きを記した。

 

<第四章:景気サイクル>
この章で引用したいセンテンスは2つ。
・「2007年半ばまでの39年間に私が資産運用マネージャ=として経験してきたことは、長い物語の一部にすぎなかった。基調としてずっと続く長期的な上昇傾向に見えたものは、(中略)後ろに下がってみて初めて、全体像を掴むことができるのだ。
ここで一番伝えたいのは、長期的な傾向のサイクルが存在するのであり、これまで我々が通りぬけてきたのは、その大きなサイクルの中の上昇の時代だったのだ」
 →これは著者ハワード・マークスが2009年1月に顧客向けレター「長期的な視野」で書いた内容の一節だが、一歩引いて全体像をつかむことの重要さを実体験を通して伝えてくれており頭の片隅にいれておきたい。

 

・「長期景気サイクルの中の長期的な変動は予測しがたく、そうした予測が正しかったかどうかを評価するもの困難。短期景気サイクルの変動に関しても、特定の人がつねにほかの人たちより優れた予測をするのは難しい。それでも投資家は経済予測を頼りに行動したくなるものだ。」
 →新聞、雑誌、ネットメディアどこを見ても株価予測に満ちており、投資家が目安や頼りにするのは自身の見方に自信が持てない、専門家の意見を参考にしたいからだろうが、予測は外れるという前提にたてば、左右されない投資行動が取れそうだ。

 

<第五章:景気サイクルへの政府の干渉>
この章で引用したいセンテンスは1つ。
・「物価はこうした理由のうちのどれかによって上昇する可能性がある。それがインフレだが、これらの出来事がインフレの加速をともなわずに起きることもある。またこれらの状況が生じていなくてもインフレ率が高くなる場合もある。これらすべてに影響を及ぼす大きな心理的要因が存在する。・モノに対する需要が供給との相対比較で見て高まる。・労働力や原材料などの生産投入要素の価格が上昇する。」
 →インフレは力強い景気拡大により起こるものであり、どんな要因があるのか理解しておくべきだろう。