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(書評) 市場サイクルを極める ハワード・マークス著 Part7

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一昨日に続き、ハワード・マークス著”市場サイクルを極める”の書評をお届けする。

今回は、不動産サイクルについて紹介する。

 

・書評記事1回目

www.investor-2018.com

 ・書評記事2回目

www.investor-2018.com

・書評記事3回目
www.investor-2018.com

・書評記事4回目

www.investor-2018.com

・書評記事5回目 

www.investor-2018.com

 ・書評記事6回目

www.investor-2018.com

 

例によって、書籍からの引用箇所は・「」で囲み、→は個人的な気付きを記した。

 

<第十一章:不動産サイクル>
この章で引用したいセンテンスは3つ。
・「過去80年弱で最大の経済崩壊(*2007~2008年世界金融危機を指す)が住宅供給の増加に歯止めをかけてきたのであって、需要の著しい拡大が起きれば、住宅価格は急激に上昇しうる、と。そして常識は無視して、住宅需要は例によって周期的に変動するのであり、そう遠くない将来に回復する、と考えた。」
  →著者が経営するオークツリーはこの結論を前提に不動産投資を進め、後に非常に大きな成果をあげたそうだ。このような例を著者が紹介したのは、サイクルの性質への認識とサイクルの位置付けから、収益性を推定できた事例だからだそう。

 

・「ロバート・シラーはフランツの住宅(*1625年に建てられ、以後持ち主は変わったが建物はほぼ姿を変えずに残っている)とその周辺地域について、「ヘーレングラハトのデータ(*今なおアムステルダムの魅力的な地域)は示唆に富んでいる。景気が50年周期で変動していることが読み取れるからだ。このデータが示す状況は、スーパースター都市(住宅価格が調整するどころか、上昇し続ける可能性もあると専門家が言及した都市)に関する議論よりも現実的だ。」
  →不動産投資は長期投資対象として非常に有望と考えられているが、極めて長い期間を対象とする価格指数を見る限り全く投資に適していない、とこの研究者のコメントもあり、どの資産にどのスパンで投資するかの参考にしたい研究成果だ。

 

・「住宅価格に関する長期的なデータは貴重だ。だが最も重要な教訓は、資産価格が上昇しているときには人々が強気になり、識者の見解がそれをもっともらしく後押しする、ということだ。」
  →ここから学べることとしては、強気相場のときに慎重な見解に耳を傾け、弱気相場のときに悲観論に異議を唱える指揮者に注目した方が、より多角的な捉え方・先行きを掴めることだろう。