定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年2月8日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
2月8日の週は、日経平均株価が2月8日始値の28,831円から2月12日終値の29,520円と689円上昇し、TOPIXも2月8日始値の1898ポイントから2月12日終値の1933ポイントと35ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは2月8日始値の13937ポイントから2月12日終値の14095ポイントと158ポイント上昇し、上海総合指数は2月8日始値の3504ポイントから2月10日終値の3655ポイントと151ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2週連続の3451億円の買い越し。
一方、個人投資家は4,303億円の2週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は741億円の5週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は4,721億円の2週連続の買い越し。一方、個人投資家は3,772億円の2週連続の売り越し、信託銀行は17億円の5週連続の売り越し。
2月8日の週は、リスクオン相場の様相が強まり、日経平均が前週末比で大幅続伸し、30年半ぶりの高値更新した。海外投資家が現物株で2週連続で買い越した。
また追加の米経済対策成立への期待が高まり、景気敏感株に買いが入り、企業業績回復が進んでいる見方も相場を支えた。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、2月第2週目が2月8日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。