定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年2月1日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
2月1日の週は、日経平均株価が2月1日始値の27,649円から2月5日終値の28,779円と1150円上昇し、TOPIXも2月1日始値の1806ポイントから2月5日終値の1890ポイントと84ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは2月1日始値の13226ポイントから2月5日終値の13856ポイントと630ポイント上昇し、上海総合指数は2月1日始値の3477ポイントから2月5日終値の3492ポイントと15ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は3週ぶりの4215億円の買い越し。
買い越し金額は昨年11月第4週(4366億)以来の水準だった。
一方、個人投資家は4,041億円の4週ぶりの売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は1,538億円の4週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は8,558億円の4週ぶりの買い越し。一方、個人投資家は4,041億円の4週ぶりの売り越し、信託銀行は1,538億円の4週連続の売り越し。
2月1日の週は、米経済の回復期待や好調な国内企業決算を受け、日経平均は前週末比より高くなり、2週ぶりに大幅反発した。海外投資家が現物株では3週ぶりに買い越した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、2月第1週目が2月1日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。