定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年9月28日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
尚、中国は10月1日から国慶節により株式市場が休場。9月30日までをアップデート。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月28日の週は、日経平均株価が9月28日始値の23,391円から10月2日終値の23,029円と362円下落し、TOPIXも9月28日始値の1646ポイントから10月2日終値の1609ポイントと37ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月28日始値の11084ポイントから10月2日終値の11075ポイントと9ポイント下落し、上海総合指数は9月28日始値の3224ポイントから9月30日終値の3218ポイントと6ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は571億円の4週連続の売り越し。一方、個人投資家は393億円の2週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は102億円の2週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は7,540億円の5週連続の売り越し。一方、個人投資家は542億円の2週ぶりの買い越し、信託銀行は5,058億円の2週ぶりの買い越し。
9月28日の週は、トランプ米大統領の討論会での苦戦や新型コロナウイルスへの感染で、株式市場は売りが優勢となり、日経平均株価が3週連続で下落した。
外国人投資家は売り越す一方、個人投資家は買い越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、9月第5週目が9月28日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。