定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年5月7日の週のデータを確認する。大型連休中につき、日本の株式市場の値動きは2営業日のみ。
同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
5月7日の週は、日経平均株価が5月7日始値の19,468円から5月8日終値の20,179円と711円上昇し、TOPIXも5月7日始値の1419ポイントから5月8日終値の1458ポイントと39ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは5月4日始値の8555ポイントから5月8日終値の9121ポイントと566ポイント上昇し、上海総合指数は5月6日始値の2831ポイントから5月8日終値の2895ポイントと64ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,206億円の4週連続の売り越し。
一方、個人投資家は170億円の3週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は91億円の10週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、外国人投資家が1,339億円の13週連続の売り越し、個人投資家は723億円の4週ぶりの売り越し、信託銀行は155億円の3週ぶりの買い越し。
5月7日の週は、経済活動再開の始動や米中緊張緩和が相場を後押し、日経平均株価が前週末より559円高いの2万0179円と2万円を回復した。
来週以降も外国人投資家動向を中心に資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、5月第1週目が5月7日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。