先月に続き、「無敵のグローバル資産 航空機投資 完全ガイド」で触れられている航空業界、航空機投資について紹介する。
・無敵のグローバル資産 航空機投資 完全ガイド Part1
・無敵のグローバル資産 航空機投資 完全ガイド Part2
・無敵のグローバル資産 航空機投資 完全ガイド Part3
記事ではそれらの魅力やその前提となる航空機投資のマーケットに関して、気になった点を複数回に分けて紹介する。
1、航空機投資の位置付け
2、航空機投資の魅力
3、航空機投資環境の見通し
4、航空機投資戦略入門
2、航空機投資の魅力
投資アセットとしての魅力が4項目あげられており、その根拠となるデータも本書に収められているので興味ある方がご覧頂きたい。今回は3つ目の特徴を紹介。
3)安定したCF 貸し手の権利を守るリース契約により産み出させる収入。
航空機投資のリターンはエアラインから支払われるリース料と航空機の売却時に得られるCFが主たるもの。
航空機価格の安定性は、前回紹介した2)の安定した価値で説明ができるので、ここではリース料について紹介。リース収入の特徴として以下の3つが挙げられる。
(1)長期、米ドル
リース契約期間は6~10年程度で安定的かつ計画的に入ってくることが期待でき、不動産投資と比較しても稼働率や賃料下落リスクは限定的。
海外資産への投資で、米ドルで売買でき、収入を受け取れる。一方、不動産やインフラ投資はローカル通貨で支払われる。
(2)オーナーの権利を守る権利契約
オーナーの権利に関係するリース契約項目の例として以下のようなものがあり、
1. 機材条件, 2. リース料, 3. 税金・保険, 4. 整備積立金, 5. 整備調整金, 6, 返還時条件
(3)限られたプレイヤーによるプレミアム
今日航空機を所有・管理するリース会社・投資会社はおよそ150社と言われており、上位20社でリース機全体の80%、上位40%で90%を管理すると言う限られたプレイヤーによって構成される市場。
また投資対象になるリース機も世界で1万機弱しか存在しない。
これらの参入障壁やプレミアムがリース料の安定性を支えている。