定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年5月6日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
5月6日の週は、日経平均株価が5月6日始値の29,024円から5月7日終値の29,357円と333円上昇し、TOPIXが5月6日始値の1919ポイントから5月7日終値の1933ポイントと14ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは5月3日始値の14031ポイントから5月7日終値の13752ポイントと279ポイント下落し、上海総合指数は5月6日始値の3446ポイントから5月7日終値の3418ポイントと28ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2,152億円の2週連続の買い越し。
一方、個人投資家は1,514億円の2週ぶりの売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は478億円の4週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は5,422億円の2週ぶりの買い越し。一方、個人投資家は2,514億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は501億円の2週ぶりの買い越し。
5月6日の週は、連休中に欧米株市場で波乱がなく買い戻しが膨らみ、日経平均株価が前週末比で5週ぶりに上昇した。海外投資家が2週連続で買い越した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、5月第1週目が5月6日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。