定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年8月31日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
8月31日の週は、日経平均株価が8月31日始値の23,147円から9月4日終値の23,205円と58円上昇し、TOPIXも8月31日始値の1621ポイントから9月4日終値の1616ポイントと5ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは8月31日始値の11718ポイントから9月4日終値の11313ポイントと405ポイント下落し、上海総合指数は8月31日始値の3416ポイントから9月4日終値の3328ポイントと88ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は125億円の2週ぶりの買い越し。一方、個人投資家は501億円の3週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は314億円の4週ぶりの買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は2,356億円の2週ぶりの売り越し。一方、個人投資家は162億円の3週連続の買い越し、信託銀行は1,331億円の2週ぶりの買い越し。
8月31日の週は、安倍首相の辞任表明にもかかわらず想定外に相場強く、また週末の米国の株価急落も下げ幅は限られた。日経平均株価は前週末比で3週ぶりに反発した。
個人投資家は、現物株および現物株と先物合計で、3週連続の買い越した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、9月第1週目が8月31日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。