定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年9月21日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月21日の週は、日経平均株価が9月23日始値の23,245円から9月25日終値の23,204円と41円下落し、TOPIXも9月23日始値の1638ポイントから9月25日終値の1634ポイントと4ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月21日始値の10610ポイントから9月25日終値の10913ポイントと303ポイント上昇し、上海総合指数は9月21日始値の3348ポイントから9月25日終値の3219ポイントと129ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,847億円の3週連続の売り越し。一方、個人投資家は1,184億円の2週ぶりの買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は29億円の2週ぶりの売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は3,820億円の4週連続の売り越し。一方、個人投資家は2,031億円の2週の買い越し、信託銀行は120億円の2週ぶりの売り越し。
9月21日の週は、4連休中に欧州と米国株式市場の波乱を受け、売り優勢となり日経平均株価は2週連続で下落した。外国人投資家は売り越す一方、個人投資家は買い越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、9月第4週目が9月21日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。