定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年9月14日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月14日の週は、日経平均株価が9月14日始値の23,431円から9月18日終値の23,360円と71円下落し、TOPIXも9月14日始値の1641ポイントから9月18日終値の1646ポイントと5ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月14日始値の11010ポイントから9月18日終値の10793ポイントと217ポイント下落し、上海総合指数は9月1日始値の3275ポイントから9月18日終値の3338ポイントと63ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は5,275億円の2週連続の売り越し。一方、個人投資家は444億円の2週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は1,163億円の2週ぶりの買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は2,315億円の3週連続の売り越し。一方、個人投資家は224億円の2週連続の売り越し、信託銀行は922億円の2週ぶりの買い越し。
9月14日の週は、週初めは菅自民党新総裁への期待から高かったものの、為替の円高もあって利益確定売りに押され日経平均株価は3週ぶりに反落した。外国人投資家や個人投資家も売り越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、9月第3週目が9月14日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。