定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年8月3日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
8月3日の週は、日経平均株価が8月3日始値の21,947円から8月7日終値の22,329円と382円上昇し、TOPIXも8月3日始値の1510ポイントから8月7日終値の1546ポイントと36ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは8月3日始値の10848ポイントから8月7日終値の11010ポイントと162ポイント上昇し、上海総合指数は8月3日始値の3332ポイントから8月7日終値の3354ポイントと22ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,791億円の2週ぶりの買い越し。一方、個人投資家は1,219億円の2週ぶりの売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は57億円の2週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は76億円の2週ぶりの買い越し。一方、個人投資家は2,281億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は531億円の2週連続の買い越し。
8月3日の週は、米株高と前週の大幅下落の反動による買い戻しで、日経平均株価は2週ぶりに大幅上昇し、外国人投資家が買い越した一方、個人投資家は売りに転じた。相場上昇で利益確定に動いた格好だ。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、8月第1週目が8月3日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。