定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年8月24日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
8月24日の週は、日経平均株価が8月23日始値の27,193円から8月27日終値の27,641円と448円上昇し、TOPIXが8月23日始値の1897ポイントから8月27日終値の1928ポイントと31ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは8月23日始値の14776ポイントから8月27日終値の15129ポイントと353ポイント上昇し、上海総合指数は8月23日始値の3436ポイントから8月27日終値の3522ポイントと86ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は45億円の2週連続の売り越し。
一方、個人投資家は2,483億円の2週ぶりの売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は798億円の2週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は3,316億円の2週ぶりの買い越し。
一方、個人投資家は4,028億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は19億円の2週ぶりの売り越し。
8月24日の週は、前週の株価の反動高や、欧米の株価高の追い風で、日経平均は前週末比2週ぶりに大幅上昇となった。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行が2週連続で買い越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、8月第4週目が8月24日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。