定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年8月30日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
8月30日の週は、日経平均株価が8月30日始値の27,867円から9月3日終値の29,128円と1261円上昇し、TOPIXが8月30日始値の1943ポイントから9月3日終値の2015ポイントと72ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは8月30日始値の15165ポイントから9月3日終値の15363ポイントと198ポイント上昇し、上海総合指数は8月30日始値の3535ポイントから9月3日終値の3581ポイントと46ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は3,669億円の3週ぶりの買い越し。
一方、個人投資家は4,917億円の2週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は292億円の3週ぶりの売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は6,625億円の2週連続の買い越し。
一方、個人投資家は5,838億円の2週連続の売り越し、信託銀行は291億円の2週ぶりの買い越し。
8月30日の週は、週末に菅首相が退陣表明をしたことで株価が一段高となり、日経平均は前週末比で大幅に2週続伸した。海外投資家が3週ぶりに買い越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
成果強調、反省少々 菅首相、退陣表明初会見で|【西日本新聞me】 (nishinippon.co.jp)
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、8月第5週目が8月30日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。