定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年4月13日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
4月13日の週は、日経平均株価が4月13日始値の19,312円から4月17日終値の19,897円と585円上昇し、TOPIXも4月13日始値の1419ポイントから4月17日終値の1442ポイントと23ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは4月13日始値の8127ポイントから4月17日終値の8650ポイントと523ポイント上昇し、上海総合指数は4月13日始値の2784ポイントから4月17日終値の2838ポイントと54ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は3,019億円の2週ぶりの売り越し。
一方、個人投資家は43億円の2週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は1,249億円の7週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、外国人投資家が4,340億円の10週連続の売り越し、個人投資家は103億円の2週ぶりの買い越し、信託銀行は1,498億円の5週連続の買い越し。
4月13日の週は、米国での新型コロナウイルス感染拡大がピークアウト観測から買い戻しが進み、信託銀行部門が7週連続で買い越したが、海外投資家は大量に売り越した。
来週以降も外国人投資家動向を中心に資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、4月第3週目が4月13日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。