定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、9月2日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月2日の週は、日経平均株価が9月2日始値の20,625円から9月6日終値の21,199円と574円上昇し、TOPIXも9月2日始値の1506ポイントから9月6日終値の1537ポイントと31ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月3日始値の7906ポイントから9月6日終値の8103ポイントと197ポイント上昇し、上海総合指数は9月2日始値の2886ポイントから9月6日終値の2999ポイントと113ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,284億円の6週ぶりの買い越し、一方、個人投資家は2,273億円の3週連続の売り越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は157億円の2週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が4,698億円の4週連続の買い越し、 個人投資家は3,011億円の3週連続の売り越し、信託銀行は25億円の2週ぶりの買い越しだった。
9月2日の週は、10月に米中の閣僚級貿易協議が開かれる見通しとなり、警戒感が和らぎ、投資家心理改善から海外勢が景気敏感株中心に買いを入れ、相場を下支えした。
次週以降も株式市場、外国人投資家の動向をウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 9月第1週目が9月2日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。