定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2022年3月1日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
3月1日の週は、日経平均株価が3月1日始値の26,836円から3月4日終値の25,985円と851円下落し、TOPIXが3月1日始値の1903ポイントから3月4日終値の1844ポイントと59ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは3月1日始値の13716ポイントから3月4日終値の13313ポイントと402ポイント下落し、上海総合指数は3月1日始値の3471ポイントから3月4日終値の3447ポイントと24ポイント下落した。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2,692億円の2週連続の売り越し。
一方、個人投資家は2,941億円の2週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は1,407億円の6週ぶりの売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は3,792億円の3週連続の売り越した一方、個人投資家は4,425億円の3週連続の買い越し、信託銀行は1,181億円の6週ぶりの売り越し。
3月1日の週は、ロシア軍による、ウクライナの原子力発電所への砲撃が嫌気され、日経平均株価は前週末比で3週連続大幅安となった。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、3月第1週目が3月1日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。