定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年9月7日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月7日の週は、日経平均株価が9月7日始値の23,145円から9月11日終値の23,406円と261円上昇し、TOPIXも9月7日始値の1613ポイントから9月11日終値の1636ポイントと23ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月8日始値の10900ポイントから9月11日終値の10853ポイントと47ポイント下落し、上海総合指数は9月7日始値の3349ポイントから9月11日終値の3220ポイントと129ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は4,440億円の2週ぶりの売り越し。一方、個人投資家は531億円の2週ぶりの売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は116億円の2週ぶりの売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は3,339億円の2週連続の売り越し。一方、個人投資家は892億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は166億円の2週ぶりの売り越し。
9月7日の週は、米国株式市場の波乱にも動じず、日経平均株価は下値抵抗力を発揮し、2週連続で上昇したが、外国人投資家や個人投資家は現物株および現物株と先物合計で売り越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、9月第2週目が9月7日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。