今年も定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、3月4日の週のデータを確認する。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
3月4日の週は、日経平均株価が3月4日始値の21,812円から3月8日終値の21,025円と787円大幅下落し、TOPIXも3月4日始値の1629ポイントから3月8日終値の1572ポイントと57ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は5,688億円の6週連続の売り越し、一方、個人投資家は1,779億円の4週ぶりの買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は424億円の2週ぶりの売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が3,093億円の4週ぶりの売り越し、 個人投資家は2,732億円の4週ぶりの売り越し、信託銀行は2,731億円の週ぶりの売り越しだった。
中国の景気減速懸念を背景に、海外投資家の売りも膨らむ一方、「逆張り」投資が多いとされる個人は4週ぶりに買い越した。引き続き、相場の動向をウオッチしていく。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 3月第1週目が3月4日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。