定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、11月12日の週のデータを確認する。なお、前回11月5日の週の投資部門別取引状況の定点観測は下記記事参照。
さて統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
11月12日の週は、日経平均株価が11月12日始値の22,121円から11月16日終値の21,680円と559円上昇する一方、TOPIXが11月12日始値の1663ポイントから11月16日終値の1629ポイントと34ポイント下落した。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,369億円の2週ぶりの売り越し、一方、個人投資家は1,074億円の2週ぶりの買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は670億円の2週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が2,634億円の2週ぶりの売り越し、 個人投資家は1,293億円の2週ぶりの買い越し、信託銀行は1,540億円の2週連続の買い越しだった。
この週は、中国景気減速懸念がある中で、アップル株急落に伴いNYダウなど米国株市場が大幅下落した週だった。
外国人投資家の買い越しと売り越しが週ごとに入れ替わる変動の大きい取引が続いており、年末にかけ日本株に対する方向感がどうなるのかウオッチしていきたい。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 11月第2週目が11月12日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。