定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、9月3日の週のデータを確認する。
この統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月3日の週は、日経平均株価が9月3日始値の22,819円から9月7日終値の22,307円と512円の下落、TOPIXが9月3日始値の1730ポイントから9月7日終値の1684ポイントと46ポイントの下落だった。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は5,279億円の2週ぶりの売り越しだった。これは、2月第1週以来およそ7カ月ぶりの多さだった。
一方、個人投資家は3,697億円の3週ぶりの売り越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は287億円の4週ぶりの買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が1兆600億円の3週ぶりの売り越し、 個人投資家は5,258億円の3週ぶりの買い越し、信託銀行は139億円の3週連続の売り越しだった。
今週は外国人投資家が現物株で2月第1週以来となる大幅な売り越しとなり、現物株と先物合計の売買状況でも1兆円を越す売り越しになり、株価を下落に導いており、
来週以降の動向が目を離せない。買い戻すのか、売り越しが続くのかで、9月以降の相場を占うことにもなるので、要チェックである。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 9月第1週目が9月3日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。