RIZAPグループ<2928>への投資再考と題して、前回までの2回の記事でRizapグループを取り巻く最近の動きや、株価ストップ安誘因した業績下方修正の原因と対応案を探った。
今回は、 Rizapグループの今後の注目ポイントを2つの視点から考察して、一旦RIZAPグループへの投資再考シリーズは終了としたい。
1. 子会社の事業縮小・撤退・売却時期
直近の売上731億円と子会社最大のワンダーコーポレーション(ゲーム販売)、ぱど(無料情報誌)、MRKホールディングス(補整下着)が最優先の子会社で、いつ経営再建や売却の目処をつけられるのか要注目。
第3四半期決算が発表される来年2月が1つのポイントだろう。
・Rizapグループ IRスケジュール
2. 子会社の立て直し体制強化と進捗時期
松本氏が「グループ会社の経営者が結果にこだわっているか、そうでないかは重要だ」と指摘するように、M&Aした会社の立て直し体制をいかに強化できるかが、事業縮小・撤退・売却と並行して重要な打ち手になるであろう。
業績の立て直しに成功しつつある子会社の具体例として、 ジーンズ中心にカジュアル衣料を販売するジーンズメイトがある。
立て直しに成功しつつある要因として、下記記事では3つあげられており、他のグループ子会社で成長シナリオを描いて実行できれば再浮上が見えてきそうだ。
やはりこれらの進捗も第3四半期決算が発表される来年2月がポイントだろう。
1. 業態集約と店舗のスクラップ&ビルドを実施
次世代の主力業態として期待された"ワケあり本舗"から全面撤退。そして"ジーンズメイト"、"OUTDOOR PRODUCTS"の2ブランドに経営資源を集中。
2. 殆どの店舗での24時間営業の廃止。
ジーンズメイトの代名詞とも言え、知名度押し上げる役割を果たしたが、経営的に成功とは言い難いものだった。
3. 展開エリアを変更と客層の拡大
路面店中心から商業ビルイン店舗中心へと展開エリアを変更し、女性向けホームウェアや雑貨の販売開始、女性客向けの着まわしコーディネート提案型店舗の出店開始。
これによりジーンズメイト=男性向け中心というかつてのブランドイメージから脱却し、客層の拡大を図った。