定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、5月28日の週のデータを確認する。
この統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
5月28日の週は、日経平均株価が5月28日始値の22,488円から6月1日終値の22,171円と僅か316円の下落だった。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は3,076億円の4週連続の売り越しだった。
一方、個人投資家は2,071億円の2週連続の買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は697億円の2週ぶりの買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が5,697億円の2週連続の売り越し、 個人投資家は2,044億円の2週連続の買い越し、信託銀行は710億円の買い越しだった。
今週は、外国人投資家が現物株と先物合計の売買で大幅な売り越しになっているが、これは5月31日大引け値でのMSCIパッシブイベントで、約3,500億円が日本市場から流出したという市場の声があり、その影響を除くと2,000億円程度の売り越しだったようだ。
・MSCI関連需給、日本株から3500億円資金流出との見方株式
https://kabushiki.jp/news/245863
夏に向けても外国人投資家の売りが続くのかウオッチしていきたい。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 5月第5週目が5月28日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。