定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、今回は5月8日の週のデータを確認する。また従来は、現物株だけだったが、今週から先物・オプションを加えたものも確認する。
この統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新されていて、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解した上で、投資活動に役立てるために、定点観測している。
5月8日の週は、日経平均株価が5月8日始値の22,440円から11日終値の22,758円と318円の上昇だった。
投資部門別取引状況は、まず現物株だけは外国人投資家は12億円の2週ぶりの売り越しだった。
一方、個人投資家は539億円の7週連続売り越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は480億円の3週連続売り越し。
外国人投資家の動きが現物株の動向だけを見ると鈍くなっているように感じる。
また、現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が2,262億円の6週連続買い越し、 個人投資家は3,523億円の売り越し、信託銀行は758億円の売り越しだった。
現物と先物を合計することで、よりピュアな投資家動向を探れると言われている。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表しており、横軸が各週を示しており、 5月第2週目が5月日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。