Motleyの記事"Better Stock: Wells Fargo vs. Citigroup"で、米国金融大手2社のどちらが成長機会がよりあるのか書かれており、紹介したい。
この10年間、両社はたくさんの浮き沈むを経験したが、現在は上昇すると筆者は考えている。"Big Four"と言われる米国銀行の2つだが、Wells Fargo (NYSE:WFC)もCitigroup (NYSE:C) ピークに達していない。ウェルズ・ファーゴは最近起こした架空口座スキャンダルでつまづき、シティグループは2008年~2009年の金融危機から完全には回復していない。しかし、打撃を受けた銀行はお買い得である。どちらの銘柄が現在魅力的か見ていこう。
・浮き沈み
シティグループは、かつてほどの力強さがない。売上、収益性、株価や配当は金融危機前の水準に届かない。Q4の結果は、四半期での純損失としては歴史的な低水準になった。
これは見かけほど悲惨ではない。昨年会社は警告を出しており、新しい法人税スキームに対応する為の会計調整により、四半期での低水準にならざる得なかった。シティグループは、追い風のマクロとミクロ環境に乗りつつあり、2017年の結果はそれを上回った。
最近、ウェルズ・ファーゴにとって良いことはなかった。架空口座スキャンダルで、2016年後半から巨大なブギーマン(幽霊)になっていた。いくつかの銀行が顧客口座開設を行い、リクエストや承認をしない人々に影響を与えた。ウェルズ・ファーゴは後悔したがどうも学習できておらず、他にいくつかの物議を醸した。
2017年を通して、業績が振るわなかった主な理由である。顧客は、銀行の不正な行いを用心深く見ていることである。
第4四半期は少々改善して売上は2%アップし、約220億ドルとなり、純利益は17%上昇し、61億ドル。1株利益はUSD1.16.
売上はアナリスト予想に届かなかったが、利益は上回った。
どちらの銀行も近い将来、幅広い経済成長の恩恵を受け、より良い業績を残すと期待されており、ここではmシティグループが少し優位にある。4Q業績発表に先だって、アナリストの2018年予想は1株当り利益は18%成長するとし、ウェルズ・ファーゴの15%成長を上回った。これらの予言者たちのモデリングでは、シティグループの売上は4%成長、ウェルズ・ファーゴの3%成長となっている。
・長引き影響
これらの予想と現在の企業価値評価のレベルによると、シティグループとウェルズ・ファーゴは似たり寄ったりである。
しかし筆者は、ウェルズ・ファーゴは近年の成長への困難に打ち勝つのか、不正行為を忘れるようになるのか、納得していない、
先に書いたように企業文化を変更するには時間を要し、誰もスキャンダルを産み出した文化が、すぐ変わるとは期待していない。
・結論
シティグループの方が良く、ウェルズ・ファーゴは避けた方が良い。前者は過去の業績レベルを下回っており、後者は近年の根深いトラブルを乗り越えるのに苦労しており、現在シティグループがより魅力的な銘柄だ。