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米国株 半導体メーカー Nvidia 第3四半期決算概要:売上がガイダンス下限でネガティブ

 

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中長期目線を意識して、米国上場企業の経営成績を定点観測する第二弾として、Nvidia<NASDAQ:NVDA>を、Motley 記事"Nvidia Earnings: A Harsh Cryptocurrency Hangover"から取り上げる。

第3四半期決算の結果は会社ガイダンスを上回ったが、経営陣の売上見通しは下方修正されており、その概要を見ていこう。

なお、第一弾は中国のECサービス JD.comで下記記事をご参照。

www.investor-2018.com

 

まずはNvidiaのキーとなる経営指標の推移。

項目 Q3 2018 Q3 2017 YoY成長率 
売上 $3.18 billion $2.64 billion 21%
純利益 $1.12 billion $838 million 47%
1株利益(米国会計基準) $1.97 $1.33 48%

 

第3四半期決算での5つのポイント。

・経営陣によるこの期間の売上予想は$16.1 billionだったが、結果はガイダンスで提示されていた下限の$15.3 billionだった。

・この四半期の経営陣によるガイダンスは、1株利益は$1.97で売上は$3.25 billionだったので、売上レンジのボトムであったが、外部予想のいずれのボトムは上回っていた。

・データセンターがYoYで58%注文が増え、$792 millionになった。顧客は迅速にNvidia最新機種Turing T4 Cloud GPUやTesla V100を採用した。

・車載向け売上は19%成長し、$172 millionだった。新しいXavierというチップをサポートする開発キットの出荷を最近始めており、これは自動運転用のチップ単体によるソリューションである。

・ゲーミング分野では、売上が13%成長の$1.76 billionだった。流通チャネルでは、仮想通貨マイニング用が失速・停止したことで、売れなかった中価格帯のGPUが残った。雑然とした倉庫に出荷分が残り、Nvidiaの所有する商品在庫は過去3ヶ月で30%増加し、$1.42 billionに達した。昨年の第2四半期と第3四半期では在庫増加は1%未満だったのを比べるとその影響の大きさがわかる。

 ・自社株の買い戻し枠を$1 billionから$8 billionに引き上げ、配当性向を7%高めた。

 

経営陣のコメント(仮想通貨関連)

・CEOのJensen Huang氏は、以前の仮想通貨ブームからの”二日酔い”がいかに厳しいかを以下のように説明した。

"我々は他の誰よりもこのトレンド変化に驚いている。二日酔いは想定より長く続き、価格下落も実態より急な下落をすると予想していた。また価格下落したことで、需要増加が実態より早く進むと見ていたし、マーケットは価格を維持したいと思っていた。人々は仮想通貨は見極めが難しいと感じており、これらの不確かさがNvidiaの想定するマーケットの落ち込みより長引いている。"

 

第4四半期の見通し

・Nvidiaは、業界の余剰在庫がこの第4四半期の終わりまでに調整されることを望んでおり、2019年及びそれ以降に再び成長するための準備をしている。

・次世代のゲームであるElectronic Arts'(NASDAQ: EA)のBattlefield 5は、Turingチップによる独創的な機能を備えたことで、熱狂的なゲーミングファンのシステムアップグレードに新たな道を開くだろう。

・ただ、米国での祝日シーズンでのスローダウンは避けられないだろう。第4四半期の売上はおそらく$2.7 billion近くになり、1年前の同期間を概ね7%下回る。

・予想される営業費用や税率を注意深く見ていくと、1株利益(米国会計基準)は$1.16程度になるだろう。これは報告されていた2018年第4四半期の$1.78を35%下回る水準。