定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年12月28日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
12月28日の週は、日経平均株価が12月28日始値の26,691円から12月30日終値の27,444円と753円上昇し、TOPIXも12月28日始値の1781ポイントから12月25日終値の1804ポイントと23ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは12月28日始値の12914ポイントから12月31日終値の12888ポイントと26ポイント下落し、上海総合指数は12月28日始値の3396ポイントから12月31日終値の3474ポイントと77ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は500億円の8週ぶりの売り越し。一方、個人投資家は196億円の3週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は365億円の5週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は1,769億円の3週ぶりの売り越し。一方、個人投資家は296億円の2週連続の売り越し、信託銀行は189億円の3週連続の買い越し。
12月28日の週は、外国人投資家と個人投資家が現物株、現物株と先物合計でともに売り越し、株価指数も下落に転じた。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、12月第5週目が12月28日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。