定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年12月20日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
12月20日の週は、日経平均株価が12月20日始値の28,325円から12月24日終値の28,782円と457円上昇し、TOPIXが12月20日始値の1967ポイントから12月24日終値の1986ポイントと19ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは12月20日始値の14952ポイントから12月23日終値の15653ポイントと721ポイント上昇し、上海総合指数は12月20日始値の3620ポイントから12月24日終値の3618ポイントと2ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は540億円の7週ぶりの買い越し。
一方、個人投資家は2,278億円の3週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は217億円の10週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は2,809億円の2週ぶりの買い越した一方、個人投資家は3,143億円の3週連続の売り越し、信託銀行は412億円の2週ぶりの売り越し。
12月20日の週は、オミクロン株と、インフレが警戒されたものの、株式の買い戻しが優勢になり、日経平均株価は前週末比で3週連続の上昇となった。
海外投資家が7週ぶりに買い越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、12月第3週目が12月20日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。