定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年9月27日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月27日の週は、日経平均株価が9月27日始値の30,277円から10月1日終値の28,771円と1506円下落し、TOPIXが9月27日始値の2097ポイントから10月1日終値の2086ポイントと11ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月27日始値の14954ポイントから10月1日終値の14566ポイントと388ポイント下落し、上海総合指数は9月27日始値の3625ポイントから9月30日終値の3568ポイントと57ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は4,889億円の3週連続の売り越し。
一方、個人投資家は5,516億円の6週ぶりの買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は3,475億円の5週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は1兆7,569億円の3週連続の売り越した一方、個人投資家は8.014億円の6週ぶりの買い越し、信託銀行は1,824億円の2週ぶりの買い越し。
9月27日の週は、米国の金利上昇と、中国・恒大の債務不履行懸念という米国と中国のリスク要因が重なったことで、日経平均株価は前週末比で2週連続下落した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、9月第4週目が9月27日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。