定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年11月29日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
11月29日の週は、日経平均株価が11月29日始値の28,337円から12月3日終値の29,029円と308円下落し、TOPIXが11月29日始値の1954ポイントから12月3日終値の1957ポイントと3ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは11月29日始値の15719ポイントから12月3日終値の15085ポイントと634ポイント下落し、上海総合指数は11月29日始値の3528ポイントから12月3日終値の3607ポイントと79ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,201億円の4週連続の売り越し。
一方、個人投資家は2,039億円の3週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は3,444億円の7週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は8,265億円の3週連続の売り越した一方、個人投資家は1,267億円の3週連続の買い越し、信託銀行は2,957億円の2週連続の買い越し。
11月29日の週は、新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株と、FRBによるテーパリングの前倒しが警戒され、日経平均は前週末比で2週連続の大幅安となった。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、11月第5週目が11月29日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。