定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年11月8日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
11月8日の週は、日経平均株価が11月8日始値の29,735円から11月12日終値の29,609円と126円下落し、TOPIXが11月8日始値の2048ポイントから11月12日終値の2040ポイントと8ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは11月8日始値の15995ポイントから11月12日終値の15860ポイントと135ポイント下落し、上海総合指数は11月8日始値の3491ポイントから11月12日終値の3539ポイントと48ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は372億円の4週ぶりの売り越し。
一方、個人投資家は541億円の2週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は652億円の4週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は2,776億円の2週連続の買い越した一方、個人投資家は754億円の2週連続の売り越し、信託銀行は74億円の2週連続の買い越し。
11月8日の週は、株式市場の相場方向感が乏しく、日経平均株価が前週末比でほぼ横ばいの展開となった。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、11月第2週目が11月8日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。