配当・株主優待が充実する企業を紹介するこのシリーズ。
前回紹介した11月優待のヴィレッジヴァンガードに続き、2021年NISA枠を活用した株主優待投資検討中の方に、アイデア投資家が投資ビギナーの家族に勧める目線で、今回も11月優待企業を紹介する。
これまで述べた通り、選定企業の基準は、投資ビギナーの家族に勧めるケースを想定し、以下の3点を特に意識した。
1.業績の振れ幅が少ない=業績が安定的。
2.生活に役立つ優待が期待できる=興味を持てる、ユーザー目線で企業を見れる。
3.優待に加え、配当利回り2%以上期待できる=長期保有で優待+αのメリットあり。
今回紹介するのはHIS<9603>。
大手旅行会社(業界最大手)、格安航空券のパイオニア。
海外・国内旅行のパッケージ・格安ツアーの企画販売、ホテル・鉄道・クルーズ等の旅行商品販売を、国内212拠点と海外67ヶ国で行う。
その他に、国内最大規模の敷地面積を持つハウステンボス、シーサイドリゾート・ラグーナテンボス ラグナシアを運営する。
また変なホテル、グリーンワールド、ウォーターマークホテルや、九州産交グループ事業、エネルギー事業も営む。
コロナ禍に伴い国内店舗縮小し、国内旅行の営業強化、オンライン体験ツアー推進中。
2010年ハウステンボス、2012年九州産業交通ホールディングスを子会社化。
2013年タイを拠点とした国際チャーター航空事業に参入。
2015年ハウステンボス内に変なホテルをオープン。
2019年ユニゾホールディングス<3258>へのTOB撤退。
・HIS IRページ
前述の基準に照らし、1つ半の項目を満たすと判断した。
1.業績の振れ幅が少ない→おそらくYes
HISの売上高・営業利益の推移は、コロナ影響以前の2019年にピークを記録したが、コロナ影響で2021年度は右肩下がりの売上傾向。
営業利益は、2015年度がピークで、それ以降は横ばいで、2021年度はコロナの影響を受けて大幅低下した。
一方、営業キャッシュフローは概ねプラス水準で、過去10年でマイナス水準はコロナ影響があった2020年度のみ。
一方フリーキャッシュフローは、不安定で、過去10年でマイナス水準は5年と営業CFの稼ぎが弱く、投資CFを十分まかなえていない。
2.生活に役立つ優待が期待できる→Yes
HISの株主優待は、11月末時点で100株以上保有の場合、株主優待券1000円が2枚。
利用制限として1.2万円以上の旅行商品で1人1枚。
またハウステンボスとラグーナテンボスの500円の割引券も頂ける。
3.優待に加え、配当利回り2%以上期待できる→ No
2021/10/17時点の株価でみると、1株あたり0円の配当実績なので、配当利回り(税引前)は0%。