定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年9月20日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月20日の週は、日経平均株価が9月21日始値の30,021円から9月24日終値の30,248円と227円上昇し、TOPIXが9月21日始値の2065ポイントから9月24日終値の2090ポイントと25ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月20日始値の14758ポイントから9月24日終値の15047ポイントと89ポイント上昇し、上海総合指数は9月22日始値の3563ポイントから9月24日終値の3613ポイントと50ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2,691億円の2週連続の売り越し。
一方、個人投資家は163億円の5週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は2,501億円の3週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は2,807億円の2週連続の売り越し。
一方、個人投資家は479億円の5週ぶりの買い越し、信託銀行は547億円の4週ぶりの売り越し。
9月20日の週は、中国不動産大手の中国恒大に債務不履行懸念が浮上したことが嫌気され、日経平均株価が前週末比で5週ぶりに下落した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、9月第3週目が9月20日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。