定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年7月5日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
7月5日の週は、日経平均株価が7月5日始値の28,709円から7月9日終値の27,940円と769円上昇し、TOPIXが7月5日始値の1950ポイントから7月9日終値の1912ポイントと38ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは7月6日始値の14661ポイントから7月9日終値の14701ポイントと40ポイント上昇し、上海総合指数は7月5日始値の3516ポイントから7月9日終値の3524ポイントと8ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は137億円の3週ぶりの買い越し。
一方、個人投資家は4,668億円の2週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は2億円の3週ぶりの売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は2,048億円の2週連続の売り越し。
一方、個人投資家は6,023億円の2週連続の買い越し、信託銀行は1,019億円の2週ぶりの売り越し。
7月5日の週は、新型コロナウイルスの感染再拡大で世界景気減速が懸念され、日経平均株価は前週末比大幅安の2万7940円と、2週続落となった。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、7月第1週目が7月5日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。