定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年6月21日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
6月21日の週は、日経平均株価が6月21日始値の28,506円から6月25日終値の29,066円と560円上昇し、TOPIXが6月21日始値の1917ポイントから6月25日終値の1962ポイントと45ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは6月21日始値の14047ポイントから6月25日終値の14360ポイントと313ポイント上昇し、上海総合指数は6月21日始値の3515ポイントから6月25日終値の3607ポイントと92ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,113億円の2週ぶりの売り越し。
一方、個人投資家は252億円の4週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は886億円の2週ぶりの買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は1,739億円の2週連続宇の買い越し。
一方、個人投資家は1,582億円の4週ぶりの売り越し、信託銀行は48億円の5週連続の売り越し。
6月21日の週は、週前半は乱高下したが、米国の株高が追い風となり、日経平均株価は前週末比で3週連続上昇した。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行が2週ぶりに買い越した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、6月第4週目が6月21日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。