定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年5月17日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
5月17日の週は、日経平均株価が5月17日始値の28,310円から5月21日終値の28,317円と7円上昇し、TOPIXが5月17日始値の1897ポイントから5月21日終値の1904ポイントと7ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは5月17日始値の13368ポイントから5月21日終値の13470ポイントと102ポイント上昇し、上海総合指数は5月17日始値の3490ポイントから5月21日終値の3486ポイントと4ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2,269億円の2週連続の売り越し。
一方、個人投資家は1,173億円の2週ぶりの売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は2,757億円の6週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は3,981億円の2週連続の売り越し。一方、個人投資家は1,869億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は3,534億円の3週連続の買い越し。
5月17日の週は、週末にモデルナ製のコロナワクチンが日本生産検討、と一部報道が好感され、日経平均は前週末比2週ぶりに上昇した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、5月第3週目が5月17日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。