定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年4月5日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
4月5日の週は、日経平均株価が4月5日始値の30,084円から4月9日終値の29,768円と316円下落し、TOPIXも4月5日始値の1979ポイントから4月9日終値の1959ポイントと20ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは4月5日始値の13594ポイントから4月9日終値の13748ポイントと154ポイント上昇し、上海総合指数は4月6日始値の3491ポイントから4月9日終値の3450ポイントと41ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2週連続の4,355億円の買い越し。
一方、個人投資家は1,231億円の2週ぶりの買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は2,265億円の13週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は5,758億円の3週ぶりの買い越し。一方、個人投資家は1,886億円の2週ぶりの買い越し、信託銀行は4,166億円の2週ぶりの売り越し。
4月5日の週は、日経平均が3万円大台を挟んで、方向感に乏しい展開となり、前週末比2週ぶりに小幅反落となった。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、4月第1週目が4月5日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。