定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年3月15日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
3月15日の週は、日経平均株価が3月8日始値の29,804円から3月19日終値の29,792円と12円下落し、TOPIXも3月15日始値の1958ポイントから3月19日終値の2012ポイントと54ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは3月15日始値の13323ポイントから3月19日終値の13215ポイントと108ポイント下落し、上海総合指数は3月15日始値の3441ポイントから3月12日終値の3404ポイントと37ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は3週連続の4,088億円の買い越し。
一方、個人投資家は3,186億円の2週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は2,222億円の10週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は5,632億円の2週連続の買い越し。一方、個人投資家は2,718億円の3週連続の売り越し、信託銀行は1,234億円の3週連続の買い越し。
3月15日の週は、週末に米国金利上昇と、日銀ETF取得方針変更で、取引相場が失速したが、日経平均株価は前週末比で小幅に2週連続で上昇した。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、3月第3週目が3月15日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。