定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年10月19日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
10月19日の週は、日経平均株価が10月19日始値の23,543円から10月23日終値の23,516円と27円下落し、TOPIXも10月19日始値の1626ポイントから10月23日終値の1625ポイントと1ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは10月19日始値の11732ポイントから10月23日終値の11548ポイントと184ポイント下落し、上海総合指数は10月19日始値の3351ポイントから10月23日終値の3278ポイントと73ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は26億円の2週ぶりの売り越し。一方、個人投資家は23億円の2週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は20億円の5週ぶりの買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は648億円の2週連続の売り越し。一方、個人投資家は335億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は40億円の2週ぶりの売り越し。
10月19日の週は、米国大統領選を控えて個人投資家と海外投資家の様子見姿勢が強く、株式の持ち高を一方向に動かすのは限定的だった。また決算発表の本格化を前に模様眺めで一進一退となった。日経平均株価が4週連続下落した。
外国人投資家は売り越す一方、個人投資家は買い越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、10月第3週目が10月19日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。