定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年8月17日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
8月17日の週は、日経平均株価が8月17日始値の23,189円から8月21日終値の22,920円と269円下落し、TOPIXも8月17日始値の1618ポイントから8月21日終値の1604ポイントと14ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは8月17日始値の11083ポイントから8月21日終値の11311ポイントと228ポイント上昇し、上海総合指数は8月17日始値の3373ポイントから8月21日終値の3380ポイントと7ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は298億円の2週ぶりの売り越し。一方、個人投資家は1,008億円の2週ぶりの買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は818億円の2週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は1,607億円の2週ぶりの売り越し。一方、個人投資家は1,783]億円の2週ぶりの買い越し、信託銀行は997億円の2週連続の売り越し。
8月17日の週は、買い手掛かりに乏しく下値を試す展開となり、日経平均株価は3週ぶりに反落し、海外投資家は3週ぶりに売り越した。一方個人投資家は3週ぶりに買い越し。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、8月第3週目が8月17日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。