定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年6月22日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
6月22日の週は、日経平均株価が6月22日始値の22,353円から6月26日終値の22,408円と343円上昇し、TOPIXも6月22日始値の1577ポイントから6月26日終値の1577ポイントと変わらず。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは6月22日始値の9945ポイントから6月26日終値の9757ポイントと188ポイント上昇し、上海総合指数は6月22日始値の2966ポイントから6月24日終値の2979ポイントと13ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は4,852億円の3週連続の売り越し。
一方、個人投資家は1,626億円の3週連続の買い越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は1,921億円の3週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、外国人投資家が2,828億円の3週連続の売り越し、一方、個人投資家は1,470億円の3週連続の買い越し、信託銀行は216億円の6週連続の買い越し。
6月22日の週は、海外で新型コロナウイルス感染再拡大への懸念が高まり、持ち高を減らす目的の売りが出たが、個人投資家が下落する場面で押し目買いをした模様だ。
来週以降も外国人投資家動向を中心に資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、6月第4週目が6月22日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。