定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年2月24日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
2月24日の週は、日経平均株価が2月25日始値の22,949円から2月28日終値の21,142円と1807円大幅下落し、TOPIXも2月25日始値の1641ポイントから2月28日終値の1510ポイントと131ポイント大幅下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは2月24日始値の9188ポイントから2月28日終値の8567ポイントと621ポイント大幅下落し、上海総合指数は2月24日始値の3027ポイントから2月28日終値の2880ポイントと147ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は3,656億円の4週連続の売り越し、一方、個人投資家は3,163億円の3週連続の買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は1,114億円の12週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、外国人投資家が1兆7775億円の3週連続の売り越し、個人投資家は6,031億円の買い越し、信託銀行は1,195億円の買い越し。
2月24日の週は、新型コロナウイルス感染拡大が、国内外の景気下押しする見方から米国株が急落。投資余力が低下した海外投資家が日本株も売り出した模様。
来週以降も新型肺炎コロナウイルスの影響を、株式市場の外国人投資家動向と共にウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 2月第4週目が2月24日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。