定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年2月10日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
2月10日の週は、日経平均株価が2月10日始値の23,631円から2月14日終値の23,687円と56円上昇し、TOPIXも2月10日始値の1717ポイントから2月14日終値の1702ポイントと15ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは2月10日始値の9493ポイントから2月14日終値の9731ポイントと238ポイント上昇し、上海総合指数は2月10日始値の2860ポイントから2月14日終値の2917ポイントと57ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は494億円の2週ぶりの売り越し、一方、個人投資家は580億円の2週ぶりの買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は467億円の10週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、外国人投資家が992億円の2週ぶりの売り越した。
2月10日の週は、新型肺炎の感染者が増加が伝わり、問題収束に時間がかかる見方から売りが優勢だった。来週以降も新型肺炎コロナウイルスの影響を、株式市場の外国人投資家動向と共にウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 2月第2週目が2月10日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。