定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、10月28日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
10月28日の週は、日経平均株価が10月28日始値の22,854円から11月1日終値の22,850円と4円下落し、TOPIXも10月28日始値の1651ポイントから11月1日終値の1666ポイントと15ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは10月28日始値の8285ポイントから11月1日終値の8386ポイントと101ポイント上昇し、上海総合指数は10月28日始値の2958ポイントから11月1日終値の2958ポイントと変化なし。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2,581億円の5週連続の買い越し、一方、個人投資家は2,885億円の4週連続の売り越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は168億円の3週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が4,675億円の4週連続の買い越し、個人投資家は3,262億円の売り越し、信託銀行は2週連続の965億円の売り越し。
10月28日の週も、米中貿易協議の進展期待を背景に、外国人投資家の買い越しが続き、相場上昇を牽引した。次週以降も株式市場、外国人投資家の動向をウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 10月第5週目が10月28日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。