定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、9月30日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
9月30日の週は、日経平均株価が9月30日始値の21,793円から10月4日終値の21,410円と383円下落し、TOPIXも9月30日始値の1593ポイントから10月4日終値の1572ポイントと21ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは9月30日始値の7964ポイントから10月4日終値の7982ポイントと18ポイント下落し、上海総合指数は9月30日始値の2927ポイントから9月30日終値の2905ポイントと22ポイント下落。この週は中国は国慶節および建国70周年の為、市場は1日だけ営業。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,149億円の2週ぶりの買い越し、一方、個人投資家は1,317億円の2週連続の買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は590億円の2週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が3,050億円の2週の売り越し。
9月30日の週は、低調な米経済指標を受けて、世界景気先行きへの警戒感が強まり、また米中閣僚級協議を控え商い低調の中、外国人投資家が押し目買いした模様。
次週以降も株式市場、外国人投資家の動向をウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 9月第5週目が9月30日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。