前回に続き、東京証券取引所JPX主催の+YOU 投資未経験者・初心者向けセミナーの参加レポートをお届けする。
・前々回記事
・前回記事
1回目 澤上 篤人氏の講演ポイント
2回目 配布資料による補足
3回目 参加者との質疑応答
前回記事だけでは書ききれなかった、澤上 篤人氏の講演からカットされた投資アイデアに関係する話を、配布資料を用いて補足説明を試みる。
・企業の利益成長サイクルと長期投資
どの企業も先行投資を重ねて成長していく。一般的な投資では企業の収益動向ばかり追いかけるが、企業の利益向上は先行投資あってこそ。
先行投資期は財務が悪化し、利益も圧縮されることから株価は売られるので、長期投資かは買い仕込む。利益回収期に入ってくると、ROEなど投資指標は改善するのを見て一般投資家が買い群がってくる。
・付加価値の増加=投資価値の高まり
長期投資かは企業が社会にどれだけ富を生みだしているかを重視する。
人件費・・雇用の創出、消費拡大に寄与
減価償却費・・新規需要の創出、新技術開発に寄与
研究開発費・・研究需要の創出、技術革新ノウハウの蓄積
賃借費・・土地や不動産需要の創出
支払利子・・資金需要の創出
租税公課・・公共サービスの拡大に寄与
・世界経済はずっと4% 成長している
金融の時代というメガトレンドは終わった。ドルのたれ流しと世界的な過剰流動性、年金運用の本格化と評価益の拡大、運用を求める資金がヘッジファンドや証券化商品ニーズの高まり、すべて上乗せされて金融バブルが膨れ上がった。
・長期投資は時間分散、アセット・アロケーションの切り替え
景気サイクルや金利動向に沿って、投資対象を切り替えていく。
現時点であれば100%株式投資でいく。一方、超低金利下では債券投資など妙味なし。将来の値崩れリスクが大きすぎる、現金も金利が低すぎて意味がない。