Motley記事"5 Reasons I'm Buying JD.com Stock"で、JD.comに投資すべき5つの理由が紹介されており、その概要を紹介する。
JD.com (NASDAQ:JD)は、中国2位のE-commerce であり、その株価は過去12ヶ月で70%以上上昇している。
この動きに対し、投資家たちはPER 52倍で取引されており、利益確定すべきか迷っている。
筆者は、株価にプレミアムがついていても、JD.comには取引をする価値があると5つの理由から考えている。
1. Alibaba(アリババ)がJD.comに後塵
アリババのTmalとJD.comは、それぞれ51%と33%のシェアを中国のE-commerceを獲得している(2017年第二四半期)。2014年に時間を戻すと、シェアは55%と18%だった。
JD.comのシェアアップは2つあり、1つは小規模のオンラインマーケットプレイスが規模とブランド認知のマッチングに苦戦し、そこからベネフィットを得た。2つ目は、中国の消費者は低価格より、品質と本物さが評価し始めている。
BtoCのマーケットプレイスであるTmalとJD.comは、CtoCのアリババTaobaoより、人気が出ている。JD.comは、アリババの模倣品に対する緩い取り締まりに対して、繰り返し模倣品はゼロを謳うことで、購入者を引き付けている。
2. 誰もがアリババを後押ししていない
アリババは、E-commerceに隣接したクラウドサービス、検索エンジン、人工知能、モバイル決済、フィンテックに手を広げている。
これらの成長は多くの企業にとって脅威であり、多くはJD.comとパートナーを組んでアリババを押さえつけようとしている。
例えば、JD.comの株主はテンセントウオルマートであり、それぞれ株式の20%と10%を保有している。テンセントはWeChatという中国で人気のあるメッセージアプリを持っており、ウオルマートは米国に400店舗以上を構えている、これら3社がユーザーと顧客データを融通しあい、WeChat Payを通して、相互に割引や支払いを提供している。
加えて、JD.comはE-commerce機能と検索大手の百度と連携したり、フラッシュセールスのVipshopに投資したりしている。
アリババの方が影響力はあるが、JD.comはより多くの提携先を持っている。
3. 小刻みに進化するエコシステム
JD.comは、複数の方向に向かって事業拡大中。物流網をパートナー、例えば日本のヤマト運輸と、倉庫や宅配を強化している。
次世代のドローンを用いた配送網でもアリババと競いあっている。
JD.comは海外にも目を向けている、欧州はフランスを起点に、米国は数年以内に拡大する計画を持っている。
また、青果店を中国で1000店舗オープンする計画も持っており、アリババの29億ドル投資するハイパーマートSun Art Retailに対抗しようとしている。
加えて、フィンテックを手掛けるJingdong Financeをスピンオフすることで、抜かりなくマーケットプレイス事業の信用リスクを低減した。
4. 目を見張る売上成長
JD.comは、一貫してマーケットシェアを拡大しており、新市場で、力強い売上成長をしている。
ウォール街は、今年売上をドル換算で39%成長すると見ており、昨年の34%の成長を上回る。足元の2017年Q3は、売上126億ドルで前年比39%の成長である。
5. 利益率の見通し
JD.comは純利益のマイナスをGAAPおよびnon-GAAPベースで昨年記録している。しかし、non-GAAPベースの純利益は、直近の4四半期でプラスに転じており、アナリストたちが今年通年で黒字化し、8倍の利益になると考えている。これらの目標を達成した場合、予想利益でのPERも縮まるので、まだ投資タイミングであると言える。
・本日のポイント
JD.comは変動が大きい株式で投資かは落ち着かないが、アリババの二番煎じと片付けるべきではなく、マーケットシェアの拡大、エコシステムの構築、収入拡大、そして利益率改善が見られる。