4月10日に金融庁が開催した「仮想通貨交換業等に関する研究会」で、日本仮想通貨交換業協会が、仮想通貨取引の現状報告を実施した資料が公開されている。
・仮想通貨取引についての現状報告
https://www.fsa.go.jp/news/30/singi/20180410-3.pdf
一通り報告資料に目を通した結果、下記5点が特に興味深かった。
1. 2-3 年代層別顧客数分布1 (スライド19)
仮想通貨市場では日本人の約3%に当たる350万人が仮想通貨取引を経験し、特に20〜40代で約85%を占めており、熱狂していた。
2. 2-4預かり資産額(仮想通貨含むの分布) (スライド21)
仮想通貨投資家の内、9割超は口座預け資産額は50万円未満だった。
一方で、億り人とも言う1億円以上の資産のある口座数は0.02%の268口座=268人だった。2018年3月時点の情報なので、利益確定して、銀行口座に資金戻した人はカウントされないので、億り人はもっといる可能性。
3. 1-2 主要通貨1日あたりの取引量推移2 (スライド5)
ビットコインBTCの最大取引量は、年初の1月5日2兆6902億円を記録し、日経平均の1日の平均取引量に迫る勢いだった。他に1兆円超えしたのは、ビットコインキャッシュBCHの1兆3431億円(17年12月20日)、イーサリアムETHの1兆362億円(18年1月10日)、リップルXRPの1兆142億円(18年1月18日)。
日本取引所グループによると、2017年の一日平均売買代金は3.2兆円だったので、いかに仮想通貨取引が盛り上がったかが分かるだろう。
4. 1-6 取引に使用される法定通貨・仮想通貨のシェア (スライド12)
ビットコインBTC取引の6割近くが、日本円で行われており、日本人投資家が6割だったと推定される。それ以外の主要通貨の取引は下記の通り。
・ビットコインBTC
日本円57%、USD 20%
・イーサリアムETH
USD 30%、韓国ウオン6%、ユーロ4%→大多数はBTC
・ビットコインキャッシュBCH
USD 15%、韓国ウオン3%→大多数はBTC
・リップルXRP
韓国ウオン26%、USD 16%
・ライトコインLTC
USD 33%、ユーロ4%→大多数はBTC
5. 2-7 仮想通貨を支払いに使用できる店舗数 (スライド25)
ビットコインを除くと、国内で仮想通貨が使える店舗が少ないことが実感できる。
・ビットコイン 52190店舗
・イーサリアム 80店舗
・フィスココイン、ネクスコイン、カイカコイン 2店舗
ニュース記事でも、説明資料を取り上げており、参考に1つリンクを貼る。